未完のトリック

スケートボードのトリックの参考にはなりません

理想の曲がりを求めて――ウィールベース編 その1――

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パンピングやクルージングばかりをしていた頃、スケボーの曲がり具合を工夫するのが楽しみでした。荷重移動に対するスケボーの挙動が思い通りになっていくと、スケボーが身体に組み込まれたような満足感がありました。

 

トラックの構造(TKPかRKP)や、トラックメーカーの違いによって曲がり具合も違ってきますが、自分の手の届く範疇で調整もできます。スケボーの楽しみ方の一つだと思います。

 

一番簡単なのは、キングピンナットを締め上げるか緩めるか。

 

締めると曲がりにくくなり、緩めると曲がりやすくなります。踏んだときの感触を硬くするのか、軟かくするのかの調整ですね。

 

自分は、ブッシュの入れ替えや、このあとに述べるトラックホール増設で曲がりの調整をしてきましたが、ナットの調整だけでも硬軟の幅は調整できます。

 

ただ、キングピンナットを緩めて柔らかくすると踏み込んだ時に曲がりやすくなるんですが、戻ってくる力が弱いです。踏み込んだら踏み込んだまま。ぐにゃっとした感じです。直進安定性もなくなります。

 

反対に硬くすればまっすぐ滑りますけれど、踏み込んでも曲がらずに、レールに乗ってるような単調さです。極端に言うと。

 

思い通りに踏み込んで曲げられる。跳ね返ってくる力も「そうこれこれ!」ってのにしたい。そうなると、キングピンナットの調整だけでは、単調な調整しかできないので、追いつきません。

 

曲げやすくしたいけど、跳ね返りの力も欲しい。旋回性能ももっと欲しい。

 

曲がり具合の感触を変えるなら「ブッシュ」を交換するのが一般的かと思います。ショップにもボーンズやインディなど、いろんなブッシュが並んでますよね。ブッシュについても語りだすとキリがないのでまた今度にします。

 

旋回性能を変えて小回りを効かせたいなら、ウェッジライザーを挟むのも一つの方法です。斜めになったライザーパッドで、デッキとトラックの間に挟んで取り付けます。

 

そしてあまり一般的ではない方法ですが、今回紹介するウィールベースの長さを変えてしまう方法もあります。トラックホールを増設して、ウィールベースを短くする方法です。

 

どうやるかっつーと、ドリルでデッキに穴を開けるだけです(笑)。実際に開けたものが冒頭の写真だったり、下の写真ですね。

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ノーズ側のトラックホール増設

 

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テール側のトラックホール増設

この写真のBonzing"Stilj"は、もともとのウィールベースが長く、自分の脚力では大きな弧を描くような曲がり方しかできませんでした。自分としてはもっとチャキチャキ曲がる乗り方がしたい(そもそもそれだったら、このデッキを買うことが間違いなんですが…)。

 

とは言え、そこまで分かって買っているわけでもないので、理想の曲がりを求めてトラックホール増設にたどり着きました。

(この稿続く)