未完のトリック

スケートボードのトリックの参考にはなりません

はじめてのランプ。なめてたランプ。できるようになったパンピング。ドロップインの恐怖はまだ知らない。

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ランプを始めるまで、楽勝だろうと高をくくってました。高いところから低いところに降りていく。低いとろこから高いところに上がっていくときは、降りてきた力を使って上がっていくだろう。そいでてっぺんまであがったら高いところから降りていく。それの繰り返し。トリックもなにもない。ブランコと一緒。そう思ってたのが大きな間違いだったと知るのは、ランプに入った瞬間だった…。 

 

まず最初に、プッシュで滑り始めて斜面に差し掛かった途端、バランスを崩して転倒。斜面にさえ入っていけない。スタンスや斜面に上がるときのいなし方が分かってきても、YouTubeで観るような往復運動ができない。斜面を上がる、斜面から下がる。反対側の斜面に少し上がる。降りる。運動が収束。ランプの底で立ち尽くす。以上…。

 

斜面を行き来するためには「パンピング」が必要だとは理解はしてたものの、完全になめてました。「そんなもん、プッシュできてたら勝手にできるやろ。フラットやとパンピングでなんぼでもクルージングできるし」こういういかにもザ・おっさんな舐め方をすると、スケボーはいつもしっぺ返ししてくれるからありがたい。中年に痛みをもって謙虚になれと教えてくれる。

 

底からプッシュでスタート。斜面にさしかかったときにふわっと体を天に伸ばして抜重。するとふわっと斜面を駆け上がってピークの高さに。ピークから落ち始めるときに膝を曲げて踏み込んでいく。落下時に荷重することで勢いをつけて反対の斜面に入っていく。そして抜重しながら斜面を上がる。荷重して降りる。その繰り返し。

 

できるようになってきたからこういう200文字くらいで書けるけれど、滑っているときはアップアップで、頭で動きをイメージしながらも、イメージの動きよりも先にスケボーに乗せられてる体が動きはじめて制御できない。イメージとリアルがバラバラになって、とりあえず動きを止めるためにデッキから飛び降りる。で、はじめからやり直し。それの繰り返し。

 

初日の2時間で、どうぞこぞパンピングは出来るようになりました。ただ、体の使い方がわからなかったので、余計な筋肉を使いまくって足腰がフラフラ。

 

フラットでのパンピングとランプのパンピングは似ても似つかぬ動作だと知ると同時に、こんなに違う動きなら名前分けとけよ! と八つ当たりしたりのランプデビューでした。それでも爽快感を味わいながら帰路についてはいましたが、その時はまだドロップインという恐怖の儀式を知らずにいたのでした…。

スケシューいろいろ。初心者はペタペタソールがいいかもしれない。

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スーツを着る業種ではないので、仕事中も休みの日もスニーカーしか履かない。

 

休みの日はスケボーをするので、選ぶスニーカーは自ずとスケートボード用のスニーカーになりがちだ。スケボーを始めてから約3年、スケシューしか買ってない。

 

自分の滑り方を振り返ると、ごくごく最近までオーリーをはじめトリックらしいトリックをしなかったので、スケシューである必然性はなかったのだけど、「いつなんどきスケートボードに乗るかもしれない」というオブセッションから、スケシュー以外の選択肢はなかった。

 

万が一、仕事中に取引先の営業マンがスケートボードでやってきたとしたら。

「ちょっと乗らせてよ」と言えるために、スケートボードシューズを選び続けてきた。履き続けてきた。乗ったところで、なにが出来るわけでもないのだが、往々にしてそういう極端な仮定に対する備えをする人生を歩んできた。よかったのかどうかは分からない。

 

普段履きを考えると、クッション性にも優れたスケシューのほうがいい。となると、自分の経験の範囲では、NIKE SBが一番よかった。ジャノスキーは3足は買ってる。デザインだけならVANSがいいのだけれど、普段履きにはしんどかった。ハイテクじゃないDCも同じく。

 

しかしスケボーを始めて3年を経て分かった。

 

取引先がスケートボードでやってくることなどありはしない。

仕事中にスケートボードを乗ることなどない。

おれのオブセッションはなんだったんだ。

 

となると、スケシューに普段履きの快適さと、デッキの扱いやすさの両方を求める必要はないではないか。スケシューはスケシューらしく、スケートボードをしやすいものを選べばいいではないか。普段履きは、快適性重視でスケシュー以外から選べばいいではないか。

 

それが最近の心境である。

 

しかし、じゃあスケシュー以外で魅力を感じるスニーカーがあるかといえば、なかなかないんですな、これが。

 

なので結局スケシューしか購入候補に上がらないんですけど、ひとつだけスケシュー以外で魅力的なやつがありました。

 

ワークマンのERAです(笑)。

結局スケシューみたいなもんですけどね。

 

このスニーカーの履き心地についてはまた後日。

 

なんにせよ、スケート初心者は、普段履きの快適さよりも、普段履きが多少不快でも、ペタペタな薄底ソールのほうが、スケートはしやすいと思う。昔で例えると体育館シューズみたいなスニーカーがいいのだと思う。

 

 

 

3年目のショービット

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ショービットの練習を始めて早3年。中休みもあるが、3年目になってもまだメイクできない。それも止まったままでも。

 

はじめてショービットを生で見たのは、長居公園で練習しているとき。ヤンマースタジアムの端のほうでチックタックの練習をしてると、北口のほうからプッシュしてきたスケーターが、目の前でクルッとショービットをきめて事も無げにまたプッシュして過ぎて行きました。その時はショービットというトリックも知らなかったんですが、なんと小洒落た事するんだ、若い子は…と感動しました。

 

チックタックができるようになって、さて次のトリックはということで調べてみると、ショービットやテールマニュアルが紹介されていて、ここであのときの小洒落たトリックはこれかと結び付きました。

 

「早い人なら1日でメイクできる」と歌われていた記事もあったと記憶するんですが、自分はメイクできないまま3年目に突入しました。

 

ほんとなんすか、1日で出来るって? めちゃ運動神経のいい人じゃないっすか?

ハウトゥによると、

 

・板の上でジャンプする

・後ろ足でテールを強く押し出して回転させる

・180度回ってきたデッキに前足でキャッチしてから後ろ足も着地

 

簡単に総説明されててもできないっすよ!

 

×板の上でジャンプするのが怖い

×ジャンプとテールの押出しが両立できない

 

デッキに乗らずに、右足だけでデッキを回転させる練習ばかりしてました。するとデッキの回転は出来るようになったけど、ジャンプとの組み合わせは到底できず、長い間放置していました。

 

ソフトウィールのクルージングが楽しくって、ショービットに限らず、トリック全般に手を付けずにいたんんですが、ふと思い立ってもう一度トリック系にもチャレンジしようと試みたのが昨年の秋。そう、それからすでに1年経ったのに、まだメイクできていません。

 

ただきっかけを掴むことができた動画がありました。katsuyaさんのこれです。

 

www.youtube.com

 

柵を使っての練習が紹介されていたのは、この動画が初めてでした。この練習方法を繰り返してコツを掴み、ようやくジャンプとデッキの回転までは(止まったままで)出来るようになりました。

 

残るは、回転してきたデッキをキャッチすることなんですが、これがまた全然出来ず。いや着地はできることもはしばしばあるんすよ。勢い任せでまぐれ着地というか。しかし、前足でキャッチして後ろ足をきれいに乗せることに程遠いです。

 

第一、回転がまだまだ安定しません。後ろ足で押したはずが、デッキが90度も回ってこない、力を入れすぎると180度以上回ってしまう…。コントロールがめちゃくちゃです。あと着地したときに前足に回ってきたテールを踏み込んでまくられて転倒ですね…。

 

秋に再開して、冬が来て、春になり、夏を過ごして、今はまた秋。それでもできないショービット。季節は一巡り以上して、もう冬はそこまで来ていますが、自分の前足は、回転してくるデッキをキャッチできないままです。あわわ。

オーリーって難しい。厄年が終わった。

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オーリーって難しい。

 

オーリーができるようになると、スケートボードの世界が広がるそうだ。見てみたい。どんな世界なんだろうか。スケーターたちはこぞってオーリーをやってる。組コーンを飛ぶ、縦コーンを飛ぶ、ステアを飛ぶ。

 

しかし。

 

自分がオーリーの練習を初めて幾星霜。

 

ようやくテールを弾く、真上にジャンプするということはできるようになってきたが、そこから先にすすまない。すり足ができない。すり足以前に足が上がらない。前足も後ろ足も。もう何ヶ月やってるのだろうか。気づいたら厄年も終わっていた。

 

撮影した動画でみる自分の姿は無残だ。You Tubeで観るスケーターたちのオーリーとはまるで別物。練習しているときは、いっぱしに飛べてる気がしている。おお! こんなに飛べるようになってるやんけ! という錯覚を、動画は容赦なく暴く。数分間の動画では、あんなに飛べてた俺が全然飛べてない! 

 

プロスケーターのオーリーは角のたった刺し身みたいにきれいだが、自分のオーリーは残飯のように醜い。板の上でゴテゴテしてる。

 

しかししかし。

 

醜い自分が楽しくないのかっつーと、練習しててすっごい楽しい。できないのに楽しい。少しの変化が嬉しい。ちょっとした気づきで興奮する。

 

全身がふわっと上がったとき。前足が体側に惹きつけられて地面から離れる距離が伸びたとき。ノーズにすり足がかかったとき。空中でデッキが水平になったとき。そこからの真下にばしっと四輪着地できたとき。

 

すべてが揃う瞬間なんてほとんどない。飛ぶたびにどこか出来ていないか、すべて出来ていない。いまだに後ろ足に重心をかけすぎてて、ジャンプした瞬間後ろ足側にのけぞることもしょっちゅうある。テールが弾けずに板の上でジャンプだけしてるときもある。

 

それでも。

 

イメージ通りに体が動いてスケートボードが動いた瞬間の電撃的興奮は一度味わうとやめられない。動画で見直す自分の姿がいかにぶざまでも、全身でオーリーのヒントを掴んだあの瞬間の興奮。

 

それはオーリーだけに限らない。スケートボードのあらゆるトリックで、なにかを掴んだ瞬間の全身のひらめきは、すべての毛細血管で血液が波打つような快感だ。自分のやろうとしてるトリックは、オーリー以外だとショービットとノーコンプライ180とパワースライドくらいで、どれも大したスピードを出してるわけではない。というか、パワースライド以外はどれも止まったままの練習だ(笑)。

 

スケートボードYou Tubeチャンネルも増えてきてて、自分もいつも参考にさせてもらっている。一方、書き言葉によるスケートボードの記録が殊の外少ない。WEBでも書籍でも。なので、自分としては細々と経験を言葉に残しておいうという所存である。